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平成最後の新年を迎え、最近では新聞やテレビの報道で平成の30年間に起きたことなどがよく取り上げられています。私は、平成という時代は、新しい時代のための基礎を作ったのではないかと考えますが、市民の皆様にとってはどのような時代だったのでしょうか。
昭和に始まったバブルが平成に入り崩壊し、北海道拓殖銀行の経営破綻や消費税の導入など厳しい経済情勢が続き、大都市への人口集中により地方は衰退の一途をたどりました。さらに、高齢化、少子化が進み、さまざまな課題が生まれています。そして阪神・淡路大震災や東日本大震災、昨年の北海道胆振東部地震などのほか、日本各地で未曽有の被害をもたらすほどの多くの自然災害に見舞われました。
滝川市においては、平成3年のラルズ撤退、平成15年の西友閉店等により、中心市街地の疲弊が始まりました。人口は緩やかな減少が続いていますが、高齢化率が高まり、農家戸数が約1,000戸から約400戸になるなど、就労人口の減少も問題となってきています。
しかしながら、平成が終わろうとしている今、栄町3―3地区の再開発が完了し、中心市街地再生への機運が高まってきています。農業においては、若く意欲的な後継者が増えてきており、新しい農業の形が作られようとしています。今後は過去の形式にとらわれず、新たな時代の流れに合わせ、想定外のことにもしなやかに対応できるまちづくりが必要かと思います。
昭和から平成、そして新しい「時代」へと移り変わっても、滝川市はたくましく発展していかなければいけません。その原動力はやはり市民の皆様の力です。これからもますますの市民力に期待しております。
広報たきかわ2月号に掲載した市長コラムを掲載したものです。