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平成30年7月8日に滝川市制施行60年記念式典が盛会のうちに執り行われました。友好親善都市である栃木市・名護市からもお祝いに駆けつけていただくなど、多くのご来賓の方々にお越しいただきました。また、式典では滝川西高等学校吹奏楽局による未来へ響く力強い、ドラマチックなすばらしい演奏が披露されました。
市制施行された昭和33年の出来事と言えば、東京タワーが完成し、巨人軍の長嶋選手がデビューした年でした。そして滝川では、町から市になったことでまち中が湧き立ち、パレードも行われました。当時、私は4歳でしたのでその記憶はあまりありませんが、今と比べて貧しく何もない状況にあっても、未来への希望にあふれ、躍動感のある時代だったことを覚えています。それから時が流れるなかで、滝川市民はさまざまな努力を続け、市民の皆さんの知恵と力が今の滝川市を作り上げました。私はこの故郷で自分の人生を歩み、滝川市を作り上げる輪に加えていただきながら、市制60年と人生を重ねてきました。現在は物事の価値観も大きく変わり、確かに豊かにはなりましたが、何か大切なものを忘れてきたような気がします。
人口減少や少子高齢化、地方の閉塞感は広がり、60年前の躍動感は失われています。しかし私たちは、これまで築いてきた「市民力」をもとに、先人たちと描いてきた夢を現実のものとし、未来を託す子どもたちへ希望というバトンを渡さなければなりません。滝川市の宝は、市民の皆さんそのものだと思っています。市制施行60年のこの年に、滝川市発展の源とするべく、多くの市民の皆さんの力を結集いただきますことをお願いいたします。
広報たきかわ8月号に掲載した市長コラムを掲載したものです。