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市長コラム「経世済民」

ページID:0001416 更新日:2023年11月27日更新 印刷ページ表示

けいせいさいみん

 経世済民とは「世を経め民を救う」という広義の政治と同義語で、経済という言葉の由来といわれていますが、今日の用法とは少し異なっているようです。現在の経済をみると、お金中心の世の中がさまざまな問題を呼び起こしており、社会の主役である人間がどう一生を楽しく過ごせるか、そこに主眼を置いたまちづくりが必要ではないかと思っています。
 過日、國學院大學創立130周年記念式典が東京で盛大に執り行われた際、ご来賓であり東京スカイツリーのデザインを担当された澄川喜一先生が、東京スカイツリーは、五重塔の建築に用いられている「心柱」という日本古来の技術と、最新のすばらしい技術の結集により誕生したとのお話をされていました。日本にはこのように、世界に誇れる技術と文化が脈々と伝えられています。
 滝川では、この秋いくつもの文化関係の催し物が行われました。芸能発表会や文化祭では市民の皆さんが日本文化の良さを堪能されたと思います。学生茶道のお茶会では、茶道という文化を受け継ごうとされている生徒さんたちが、指先まで緊張されているその所作の一つひとつに美しさを感じました。多くの市民の皆さんに文化のすばらしさに触れる機会をつくり出し、全ての物に価値観と意味を感じてもらうこと。そこから生きがいや喜びを生み出すことが叶う時、人間らしく生きる社会が醸成されると考えています。そのために果たす役割をしっかり考えなければと思います。
 今年も残すところわずかとなりました。皆様も健康に十分ご留意いただき、良いお年をお迎えください。

広報たきかわ12月号に掲載した市長コラムを掲載したものです。