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『自分の運命が平穏でも厳しくても、信念を変えず職務を全うすること。』
はじめまして。このたび滝川市長となりました前田康吉です。この街でうぶ湯につかり、56年経ちました。この街のおいしい水とおいしい作物によって育てられたと思っています。ですから、人一倍強い郷土愛を持っていると自負しています。子どものころは本町にいたものですから商店街が遊び場でした。昭和30年代でしたから、大勢の人が行き交い、たくさんの自転車、名店ビルには映画館もあり、本屋さん、そして街唯一のレストランもありました。まばゆいばかりのにぎわいでした。滝川高等学校の横の堤防の向こうは一面の畑、泳ぐのは赤鉄橋のそばの川、暗くなるまで街なかをかけ回って友達と遊んでいました。たんぼの向こうに沈む真っ赤な夕日の美しさが目に焼き付いています。
貧しくも心の豊かさがあった時代でした。私の原風景はその景色なのです。私はそのにぎわいと心の豊かさをもう一度ふるさと滝川に取り戻したいと思っています。この街には素晴らしい「市民力」と潜在する資源がいっぱいあると思っています。多くの市民の皆様の思いが集まり心が一つになった時に、その第一歩が始まります。今、この街に住む子どもたちが大人になった時に、自分が小さかったころの街にしたいと思っていただけるような、希望と夢のあふれる街をぜひ市民の皆様と創り上げる仕事をご一緒にさせていただきたいと思います。
岩橋英遠先生の「道産子追憶之巻」に描かれた赤とんぼの風景、私は大好きです。
広報たきかわ6月号に掲載した市長コラムを掲載したものです。